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非コードRNAとは何か

この記事で学ぶこと

  • 非コードRNAがタンパク質をコードしないRNAであることを理解する
  • mRNAと非コードRNAを区別できる
  • 非コードRNAが遺伝子発現や細胞機能に関わることを説明できる

非コードRNAは、タンパク質の設計図として翻訳されることを主な役割としないRNAです。

英語では non-coding RNA、略して ncRNA と呼ばれ、構造を作る、他のRNAを調節する、遺伝子発現クロマチン状態に関わるなど、多様な働きがあります。

mRNAとは別に複数の機能的なRNAが細胞内で働く様子を示す教材イラスト
非コードRNAはタンパク質を作らずに働くRNA RNAにはmRNAだけでなく、翻訳されずに構造や調節の役割を持つものがあります。

なぜ非コードRNAの視点が重要か

Section titled “なぜ非コードRNAの視点が重要か”

非コードRNAを理解すると、ゲノムに含まれる情報の使われ方が「DNAからmRNA、タンパク質」だけではないことが分かります。RNAそのものが機能を持つ場合があり、遺伝子発現制御細胞状態の理解に関わります。

RNA-seqやゲノム注釈を読むときにも、タンパク質コード遺伝子だけでなく、さまざまなRNA遺伝子が登場します。

代表例には、リボソームを構成するrRNA、アミノ酸を運ぶtRNA、mRNAの使われ方を調節するmiRNA、長い非コードRNAであるlncRNAなどがあります。

役割は一つではなく、翻訳、RNAプロセシング、発現調節、染色体構造など幅広い文脈で登場します。

非コードRNAは、RNA-seq、小分子RNA-seq、RT-qPCR、ノックダウン実験、発現解析、機能実験で調べます。小さいRNAを見たいのか、長いRNAを見たいのかによって、ライブラリ作製や解析の設計が変わります。

ゲノム注釈では、タンパク質コード遺伝子とは別に、miRNA、lncRNA、rRNA、tRNAなどのRNA遺伝子として扱われることがあります。

非コードRNAの変化は何につながるか

Section titled “非コードRNAの変化は何につながるか”

非コードRNAの発現や働きが変わると、mRNAの安定性、翻訳効率、クロマチン状態、細胞内のRNA加工などに影響することがあります。ただし、発現変化が見えただけでは、そのRNAが直接の原因として働いたとは言えません。

候補となる非コードRNAについては、標的RNA、結合相手、発現する細胞、機能実験の証拠を合わせて読みます。

論文や実験ではどう出てくるか

Section titled “論文や実験ではどう出てくるか”

Methodsでは、RNA-seq、小分子RNA-seq、ノックダウン、RT-qPCR、発現解析として出てきます。Resultsでは、ncRNA、lncRNA、miRNA、small RNA のような表記が使われます。

Figureでは、発現量の差、標的候補、ゲノム上の位置、機能実験の結果として示されることがあります。

  • 非コードRNAとmRNA: mRNAはタンパク質へ翻訳されるRNAで、非コードRNAは翻訳されることを主な役割としないRNAです。
  • 非コードRNAと非コードDNA: 非コードRNAはRNAとして存在するもので、非コードDNAはタンパク質配列をコードしないDNA領域です。
  • 非コードRNAとmiRNA: miRNAは非コードRNAの一種です。
  • 非コードRNAは「機能がないRNA」という意味ではありません。
  • 非コードRNAは一種類の分子ではなく、多様なRNAの総称です。
  • 非コードRNAの発現変化だけで、すぐに機能を断定することはできません。
日本語 英語 略語 説明
非コードRNA non-coding RNA ncRNA タンパク質をコードすることを主な役割としないRNAの総称。
RNA ribonucleic acid RNA 遺伝情報の読み出しや調節などに関わる核酸。
miRNA microRNA miRNA 標的mRNAに作用して翻訳や安定性に関わる短い非コードRNA。
RNAプロセシング RNA processing - 転写後のRNAが成熟した形になるための加工。
遺伝子発現制御 gene expression regulation - 遺伝子がいつ、どこで、どれくらい使われるかを調節する仕組み。
確認問題

読み終えた内容を、1問ずつ選択式で確認します。

未回答

4 最高記録なし 復習なし

確認問題

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