相関と因果の違い
この記事で学ぶこと
- 相関と因果の違いを説明できる
- 相関図から結論を読みすぎない注意点を理解する
- 共通要因や逆向きの説明を考えられる
相関は2つの変数が一緒に変化する傾向であり、因果は一方がもう一方を引き起こす関係です。
散布図や相関図で関係が見えても、それだけで原因と結果の向きが分かるわけではありません。相関と因果を分けると、Figureから言える範囲と追加で必要な実験を考えやすくなります。
なぜ相関と因果を分ける視点が重要か
Section titled “なぜ相関と因果を分ける視点が重要か”散布図や相関図は、仮説を作るための強い手がかりになります。一方で、点の並びだけでは、原因と結果の向きや第三の要因の影響までは決められません。
散布図や相関図では、点が右上がりに並ぶと「片方が原因で片方が結果」と読みたくなることがあります。しかし、相関は因果を直接証明するものではありません。
どんな関係があるか
Section titled “どんな関係があるか”正の相関では、一方が大きいほどもう一方も大きい傾向があります。負の相関では、一方が大きいほどもう一方が小さい傾向があります。
因果関係を考えるには、時間順序、介入実験、交絡の除外、再現性などが重要になります。相関があるだけでは、逆向きの因果や第三の要因の可能性も残ります。
相関と因果はどう確認するか
Section titled “相関と因果はどう確認するか”Figureでは、点の分布、外れ値、軸、単位、サンプル数、相関係数を確認します。相関係数が示されていても、どの集団で計算されたか、外れ値に引っ張られていないかを見ます。
Methodsでは、研究が観察研究なのか介入実験なのか、時間順序が分かる設計なのか、交絡要因をどう扱ったかを確認します。
読み違いは何につながるか
Section titled “読み違いは何につながるか”相関を因果として読みすぎると、Figureから言える範囲を超えた結論になります。たとえば、ある遺伝子発現量と表現型が相関していても、その遺伝子が表現型を直接引き起こすとは限りません。
一方で、相関は仮説を作る重要な手がかりになります。相関を見つけたら、機能実験、時間経過、独立データでの再現など、次にどんな証拠が必要かを考えます。
論文や実験ではどう出てくるか
Section titled “論文や実験ではどう出てくるか”相関と因果は、散布図、相関ヒートマップ、遺伝子発現と表現型の関係、Discussionの主張に出てきます。本文では「associated with」「correlated with」「caused by」などの表現を読み分けます。
読むときは、著者が相関にとどめているのか、因果的な主張をしているのかを確認します。交絡とは何かやFigureと主張に進むと、主張の強さを見積もりやすくなります。
どんな点でつまずきやすいか
Section titled “どんな点でつまずきやすいか”似た用語との区別
Section titled “似た用語との区別”- 相関と因果: 相関は一緒に変化すること、因果は一方がもう一方を引き起こすことです。
- 関連と機構: 関連があることと、分子機構が分かったことは別です。
- 相関係数と証拠の強さ: 相関係数は関係の形の一部を表しますが、研究デザインの強さまでは示しません。
解釈の落とし穴
Section titled “解釈の落とし穴”- 相関図の見た目だけで、原因と結果の向きを決めないようにします。
- 外れ値やサブグループが相関を作っていないか確認します。
- 観察研究の結果を、介入実験と同じ強さで読まないようにします。
| 日本語 | 英語 | 略語 | 説明 |
|---|---|---|---|
| 相関 | correlation | - | 2つの変数が一緒に変化する関係。 |
| 因果 | causation | - | 一方の変化がもう一方の変化を引き起こす関係。 |
| 交絡 | confounding | - | 調べたい関係が第三の要因によって見かけ上変わること。 |
| 散布図 | scatter plot | - | 2つの変数の関係を点で示す図。 |
読み終えた内容を、1問ずつ選択式で確認します。
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